自費出版社起業の条件

著者自らオンデマンド印刷会社と交渉、契約するためには、自費出版社を起業する必要があります。起業の条件としては、今後多数の書籍を出版する予定であること、利潤を追求するだけの経営者精神を持ち合わせていること、マーケティング能力を備えていること、元手の準備が無理のない範囲で行われること(つまり経済的余裕のあること)、社会人としての礼節を弁えていること、DTPのスキルを身に付けていること等々が挙げられます。1冊のみの記念出版を目的として起業するのは愚の骨頂ですし、利益を度外視して起業するのも無責任というものです。また、全くの無銭で起業できるものでもありませんし、ビジネスパートナーとコミュニケーションの取れる人でなければ、経営は難しいでしょう。

 そして上述した条件の中でも特に大切なのが、最後の条件、すなわち、自分で製本工程に携われるだけの能力を備えていること、例えばDTP技術が身に付いていることです。複雑なソフトを使いこなせる著者は、それほどいないでしょう。自分が出版社を代行するのであれば、デジタルファイルを作成しなければなりません。DTPの知識が無い場合は、協力者を見つけない限り、起業するのは無謀です。

 ただ自費出版社の起業はハードルが高い分、成功すれば利潤の最大化を実現するのは確かです。単純比較にはなりますが、1部当たりの利益は倍増します。特に著者自身による掛け率設定を認めているオンデマンド印刷会社と契約すれば、利益を高望みすることができるのです。出版業界の掛け率は一般に、書店が40%、取次が60%前後ですが、自費出版であれば、20%という例も珍しくありません。20%なら、表示価格が1000円の自費出版書籍の場合、印刷会社の取り分は200円と印刷代数十円のみなのです。つまり残りの800円弱が全て著者の取り分となるわけです。

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