手抜きは見破られる

プロフィールを送るつもりで、自身のホームページやブログのURLを添付するという売り込み方が近年増えつつあるようです。しかしそれは、言ってしまえば「手抜き」であるのではないでしょうか。自身の文章や人間性を知ってもらうには、ホームページやブログを見てもらうのが一番であるという判断であったとしても、それならばまず、ページをサンプル原稿として企画書と共に郵送するべきではないでしょうか。インターネットというものは便利ではありますが、編集者にとっては、ページを開く手間がかかってしまうでしょう。メール添付の場合も、クリックするだけとはいえ、その添付の趣旨が伝わっていなければ、ただの「手抜き」売り込みと取られてしまうのではないでしょうか。企画書やプロフィールを簡潔にすることと、手間を省くというのは少し違うのではないでしょうか。ホームページを見てもらいたいと思うなら、そのための企画書をしっかりと作成し、詳しく知りたいと思ってもらうべきではないでしょうか。激務の中、URLが添付されているから見てみようなどという短絡的な考え方はまずしないでしょうし、そのような手抜きの売り込み方をしてくるような作者に面白い原稿が書けるとは思ってもらえないのではないでしょうか。本当にホームページがアピールポイントであるならば、手間をかけて企画書とサンプル原稿を作成するべきでしょう。また、ホームページのどの部分を見てもらいたいというように要点をまとめておくことも重要でしょう。ここでも重要なのは、審査してもらっているという自覚です。面白いものを書いていれば良し、という考え方は自費出版では到底通用しないと思っておいたほうが良いでしょう。

タイトル

どんなに中身が秀逸で、どんなに効果的な構成や章立てをしても、 その本を手にとってもらうことから始まります。 その点で、本のタイトル、題名は重要です。人は本を選ぶとき、数多とある書籍の中から興味を惹かれるタイトルの本を手に取ります。たとえ自費出版でも、読者に読む気を起こしてもらうために、魅力的なタイトルを考えましょう。とはいえ、それはとても難しい作業です。プロにとっても適切なタイトルを決めるのには時間をかけて悩むでしょう。

タイトルの付け方には色々あります。たった数文字の単語だったり、文章調のように長いものだったりと自由ですが、有名な書籍のタイトルの真似はしない方が無難です。また、仮にインパクトのある面白いタイトルをつけられたとしても、本の内容と合っていなければ、読者の期待を裏切ることにもなり、適切なタイトルとはいえないでしょう。 サブタイトル(副題)をつけるというのも一つの方法です。タイトルを短くしてサブタイトルで補う等、表現の幅が広がってアイディアが出やすいかもしれません。 また、新刊本につける帯には帯文という短い文章を載せます。これも読者の目にとまる部分です。 これらは全て本の表紙に来ます。タイトルで核心を、 サブタイトルで補足、そして帯文で具体的に本の内容をそれぞれ3段階で連動させた表現できます。 この3つを決めるのは後になっても大丈夫です。本の魅力を徹底的に引き出すためにも、時聞をかけて内容と合った効果的なものを考えるとよいでしょう。原稿中でなく、何か他のことをしているときにアイディアが浮かぶこともあるかもしれません。

この他、各章のタイトルも考えてみましょう。 第1章、第2章、とするやりかたもありますが番号のあとに、章の内容に沿った短いタイトルを入れるのもよいでしょう。

必要な情報を逃さない

サンプル原稿として重要なのは「情報不足になっていないか」という点もあげら
れるでしょう。サンプルの時点で情報不足かもしれないという印象を与えてしま
うと、本原稿も同じ状態になっているのではないかと思われてしまうでしょう。
情報不足の原稿は、全体のイメージがつかみにくいという難点が挙げられ、主張
自体が分かりにくくなってしまうと言ったことが懸念されてしまうでしょう。自
身に知識があっても、それは常識ではないということを念頭において作成する
か、サンプル原稿に関しては補足で補い、本原稿には情報の記載があるという旨
の注釈をするなど、工夫して提出すると良いのではないでしょうか。少しでも不
明な点があると、読者は途端について行く気をなくしてしまうのではないでしょ
うか。そしてそれは選考の時点でも同じことが言えるでしょう。自身は、その事
柄について勉強しているため「常識」と思い込みがちですが、そう言った溝は、
意外と多く、原稿執筆は、何より読み手のことを考えて行わなければ、伝えたい
ことは全く伝わらないのではないでしょうか。自己満足で良いならば、自費出版
でなくても、日記やブログで充分でしょう。わざわざ本として出版したいという
のであれば、読み手を見放さない原稿を書くことが重要でしょう。説明が専門用
語すぎてわからないかもしれない場合には、噛み砕いて補足しておくというのも
重要でしょう。サンプル原稿では、何より全体のイメージが伝わるということが
大前提でしょう。自身の言葉で、読み手に分かりやすく伝わるサンプル作成を心
がけることが望ましいのではないでしょうか。本原稿は丁寧に。サンプル原稿は
簡潔に伝わりやすくがポイントでしょう。

売り込むためのポイント

自費出版の売り込みでは、しっかりと練られた企画書とサンプル原稿が必要不可欠でしょう。しかし、その二つが完成したからといって準備が終わるということではないでしょう。むしろそこからが売り込みスタートであると言えるでしょう。苦労して作った企画書セットを利用し、さらに訴求力を加えてプロモーションしていくことが重要でしょう。売り込みルールの基本として「直接原稿を持ち込まない」というものがあるのをご存知でしょうか。インパクトと熱意を伝えることを目的として出版社に直接企画書やサンプル原稿を持ち込んで売り込みたいと考えている人も少なくないのではないでしょうか。しかし、これはよほどの企画や原稿でないと失敗に終わることがほとんどと言えるでしょう。自身に置き換えてみるとわかりやすいと思いますが、自身の仕事中に、突然知らない人が訪ねてきて延々と話をされたらどうでしょう?ハッキリ言って「迷惑」と思うのではないでしょうか。仕事のスケジュールを組んで動いているときに、そのスケジュールをぶち壊されてはたまったものではないでしょう。どうしても直接渡したい場合などには、きちんと事前にアポを取り、時間を作ってもらうことが大切でしょう。突然の訪問はインパクトはありますが、印象は最悪でしょう。アポをとった場合でも、相手の貴重な時間を使ってもらっていることに変わりはないので、長々と話すのではなく、必要最小限のアピールだけするということが大切でしょう。その際、時間をいただいたことへの感謝も忘れずに伝えることが望ましいでしょう。しかし、基本的に「直接原稿を持ち込む」というのは、約束を取り付けた場合にしても相手にとっては喜ばしいものではないということを覚えておくと良いでしょう。